スタジオコロリド×Bauhutte
新製品SAチルトデスク インタビュー

スタジオコロリド×Bauhutte SAチルトデスク インタビュー

快適なデスク環境の構築を提案しているバウヒュッテから、2022年11月、イラストレーターに最適な「SAチルトデスク」が登場します。

発売に先立ち、「プロ絵師」が集うアニメーションスタジオへ先行導入し、使用感をレビューしていただきました。

今回お話を伺ったのは、「スタジオコロリド」の桃原さんと増田さん。 最新作『雨を告げる漂流団地』の制作真っ只中だったというおふたりに、現場の生の声をお聞きします。

9時間以上座りっぱなしでの作業現場で活用した、SAチルトデスクの機能とはー
実際のアニメ制作現場の様子を覗かせてもらいながら行った、体験インタビューの様子をお届けします。

絵師のための「SAチルトデスク」

天板を絵が描きやすい角度に起こせる 、絵師専用の昇降デスクです。

ガス圧式の天板昇降・チルト機能を搭載し、デスクの高さ・角度を直感的に最適なポジションへ調節できます。身長や作業スタイルにあわせて、快適な作業環境を構築することが可能です。

天板に角度をつけることで、視線に対して水平に作画できるので、遠近感が捉えやすくデッサンが狂いにくいというメリットも。また、ペンタブレットに付属しているスタンドの高さが足りないときにも、角度の微調整が行なえて便利です。

座り姿勢だけでなく立ち姿勢にも対応し、姿勢の切り替えで気分をリフレッシュすることもできる、イラスト制作に最適なクリエイター向けデスクです。

スタジオコロリド PROFILE

スタジオコロリドは、温もりのある親しみやすいビジュアルとダイナミックな映像演出を特徴としたアニメーションスタジオ。

2018年に公開した初の長編映画『ペンギ ン・ハイウェイ』では、第42回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞。

2020年には『ポケットモンスター ソード・シールド』のオリジナル Web アニメ『薄明の翼』や、久保帯人原作の映画『 BURN THE WITCH 』を制作。

さらにNetflixで配信された長編映画第2弾『泣きたい私は猫をかぶる』は、世界30ヶ国以上で再生回数の多い映画ランキングTOP10に入るなど、数々の話題作を手掛けてきた。

最新作となる映画『雨を告げる漂流団地』は、2022年9月16日 にNetflix全世界独占配信&日本全国ロードショー。

スタジオコロリドHP:https://colorido.co.jp/

100%デジタル作画の制作スタジオ

スタジオコロリド 助監督 増田さん
スタジオコロリド 助監督 増田さん

――本日はよろしくお願いいたします。まずはじめに、自己紹介をお願いします。

桃:スタジオコロリド制作マネージャーの桃原と申します。

増:助監督を務めています、増田です。最近ですと『雨を告げる漂流団地』の助監督と演出をさせていただきました。

――ありがとうございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします!ちなみに、「演出」とは具体的にどういったお仕事をされているのですか?

増:劇場作品ですと、基本は監督の下で「作画さん・アニメーターさんにどう描いていただくか」という打ち合わせを行い、実際に描きあがったものを確認する作業を担当します。また、CGのモデルを使ってレイアウトを作ったり、最終的に出来上がったものを確認してリテイクを行ったり、背景画像とキャラクターとの調整を行ったりなど、全体的な内容の仕事が多いですね。

――ということは、デスクで行う作業内容がかなり幅広いということですね。

増:そうですね。最近は打ち合わせもリモートで行うことが多いので、基本的にデスクで作業していますね。

――なるほど、やはりアニメーターの方にとって快適なデスク環境の構築は欠かせないもののようですね。では次に、貴スタジオについての概要をお聞かせください。

桃:「スタジオコロリド」は、今年で10年以上になる制作スタジオです。長編の劇場作品が中心で、その他にはCMや短編作品、他社作品のPVやOPを手がけることもあります。弊社の特徴は、PC・モニター・液晶ペンタブレットでのデジタル作画に力を入れているところです。一般的なアニメスタジオでは、紙に絵を描くアナログ作業が多くなりがちなのですが、弊社では100%デジタルで作画しています。最新作の『雨を告げる漂流団地』でも、フリーランスでお仕事いただいている一部の社外アニメーターさん以外は、全てデジタルでの作画になりました。おそらく、長編映画を制作している会社でこれだけデジタル作画が普及しているのは、弊社だけなのではないかと思っています。

――たしかに、アニメーターといえば、紙に描いた絵をぺらぺら捲くりながら作業をしている…というイメージがありました。ほとんど全てがデジタルということは、アナログの作画環境はもう使われていないということですか?

桃:クリエイターはもうほぼ使用していないですね。社外の方が作業された紙の成果物をデジタルへ変換する際に、制作進行が使用するくらいです。

スタジオコロリド 助監督 増田さん
スタジオコロリドさんが今までに手がけた長編の劇場作品
第一作目『ペンギン・ハイウェイ』、第二作目『泣きたい私は猫をかぶる』、
最新作『雨を告げる漂流団地』

作業環境の拡張で、自由度を向上

実際の使用シーン
実際の使用シーン

――今回、弊社の新製品の「SAチルトデスク」のモニターとしてご参加いただきましたが、もともとの作業環境はどのようなものだったのでしょうか?

増:自分が使用していたのは、紙で描く用の作画デスクです。紙を透かす天板や、棚がたくさんついているものです。

――アナログ作画に特化しているデスクだったのですね。

桃:そうですね。弊社も元々は紙で制作するスタジオだったので、アナログ作画に合わせたデスク環境になっていました。

――その環境下でデジタルの作画を行うにあたり、不都合などはなかったのですか?

増:使っていて「若干狭いな」と思うところはありました。あと、デスクの上に天井みたいなものがあったので、モニターの高さ調節などもしづらかったです。

――弊社が過去に行ったアンケートでも、「デスクの狭さ」「モニターの位置」に悩んでいるという絵師の声が多くありました。では次に、「SAチルトデスク」を使ってみての率直な感想をお伺いしてもよろしいでしょうか?

増:まずは「広さ」ですね。作業スペースもそうですが、座った時の足元も広くなりました。これまで使っていた作画デスクだと、天板下にライトテーブル(トレース台)を入れる関係上、その厚み分スペースが狭まって足の自由度が少なかったりしたのですが、スムーズに動かせるようになりました。あとは、「SAチルトデスク」とは別のサブデスク(エクステンションデスク)にモニターアームを付けていただいていたので、モニターを自由に動かせるのも使いやすいポイントでした。

――ありがとうございます!製品開発・レイアウト考案にあたりこだわった点の一部なので、そのように言っていただけてうれしいです。スタジオの皆さんからの反応はいかがでしたか?

桃:やはりデジタルで絵を描く機能に特化しているので、「いいな~」という声が多かったですね。デジタルの機材はしっかりあるんですが、デスクの環境までは行き届いていなかったので、そこも同じ位大切だなと実感しました。 『雨を告げる漂流団地』の石田監督は電動昇降タイプのデスクを使われているのですが、重さがあって移動・設置が難しく、あと、スタジオへの初導入時に少し苦労した覚えがありますね。今回お貸しいただいた「SAチルトデスク」はガス圧式で比較的軽量だったので、「設置のしやすさが良いね」という声が上がっていました

――たしかに、ガス圧式昇降の「SAチルトデスク」は電動タイプと比べて軽量ですもんね。

9時間以上同じ姿勢→気軽に気分転換

実際の作業環境
実際の作業環境

――では最後に、「SAチルトデスク」各機能の部分に関してのご意見を頂きたいです。天板の高さ・角度調節機能は、どのような状況で使われていましたか?

増:まずデスクを導入した最初の段階で、自分にとって使用しやすい高さと角度に設定して、使いながらたまに調整したりしていました。あとは気分転換としてですね。長時間同じ姿勢で作業していて、「体勢変えたいな」「椅子を下げたいな」というような時に合わせて天板を昇降していました。

――なるほど。ちなみに、どのくらいの時間同じ姿勢で作業をされるのですか?

増:着座時間は9時間以上ですね。立って作業とかも無かったです。

――9時間以上座りっぱなし…!これはアニメーション業界では一般的な時間ですか?

増:そうですね…(笑)

桃:今回お貸しいただいた時期は『雨を告げる漂流団地』の超繁忙期だったので、増田の場合はデスクで作業をする時間が特に長かったですね。

――まさに追い込みの時期だったのですね!おつかれ様でした。天板の角度も、同じような頻度で調節されていたのでしょうか?

増:傾きは5°くらいで固定していました。もともと液晶ペンタブレット用のスタンドを使っていて、それで大分高くしていました。そこに「SAチルトデスク」で更に角度を付けた形です。スタンドが無かったら、もっと天板の傾斜をつけていたと思います。

――液タブ用スタンドも使いつつ、足りない分を「SAチルトデスク」で微調整していた、という感じですね。

増:そうですね。

桃:増田君の場合はデスクの上がとても汚いので、それ以上傾けると物が滑り落ちていくと思います(笑)

増:(笑)

――ぜひ一度、普段の状態のデスクも見てみたいです(笑)

桃原さん、増田さん、本日は誠にありがとうございました!

スタジオコロリドさんで使用されている液晶ペンタブレット

合わせて使っていただいた製品はコチラ

撮影協力

撮影協力

ワコム クリエイティブ法人向けサイト

■雨を告げる漂流団地
©コロリド・ツインエンジンパートナーズ

BRAND CONCEPT

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