90年代、ゲーム少年たちが夢見たゲーム部屋。
“ネオ・クラシック型”レイアウトを徹底解説。
90年代の古典的テレビゲームスタイル
学校が終わると友達4人で僕の家まで走って帰りました。当時発売されたばかりのマルチタップ(※)を備えた僕の部屋は、ちょっとしたゲームセンターとしてクラスメイトのたまり場になっていたのです。祖父母が小さな駄菓子屋をやっていたので、食料配給にも事欠きませんでした。こっそり店から取ってきたコーラとポテチを広げ、ソファーに座ったり、座布団に正座したり、畳に寝っ転がったり、おのおのがベストと思う姿勢でテレビゲームに没頭する日々は幸せでした。帰宅してから晩飯の時間まで、それはもう何十周とカートを走らせる。ゲラゲラ笑い合いながら、「ビリのやつは明日みんなのランドセル持って来いや」。90年代ならどこの家でも見られた風景です。そして、大人になった僕たちが一番戻りたい時間ではないでしょうか。
ネオクラシックとは(登場アイテム一覧)
最近、ゲーム業界でレトロゲーム機のリバイバルが注目を集めています。リバイバルとは、当時の流行を現代風にリメイクすること。デザインはそのまま、ひと回り小ぶりになった本体に、当時の名作ソフトを数多く内蔵したオールインワン感が現代風というわけですね。SNSなんかで大人も若者もいっしょになって盛り上がる姿を見ると、リバイバルって世代を超えて業界を一つにするパワーがあるんだなあと感じます。どっちかというとオジサンたちの方がエキサイトしているみたいですが…。
さて、ハードのリバイバルを目の当たりにして、ゲーミング家具屋である僕たちにも何かできないか、と考えたとき、先ほど思い出話をした「90年代の古典的テレビゲームスタイル」を現代風にリメイクするアイデアに行き着きました。名付けて「ネオクラシック型ゲーム部屋」です。デスクやチェアは使わず、「じべた」で楽しむルールはそのままに、機能性やクールな世界観を加えた、懐かしくも新しいセットアップをご紹介します。
基本アイテム | 参考価格 | 備考 |
---|---|---|
① 昇降式テレビ台 | 19,500 | “テレビ高”を調整できる昇降式テレビ台 |
② ゲーミング座椅子 | 34,500 | ゲーム操作に特化したハイスペック座椅子 |
③ ゲーム機収納ラック | 19,500 | ゲームハードを4台収納できるラック |
④ デスク下ワゴン | 14,250 | ソフト、カセット、攻略本などを効率収納 |
ゲーミングフレンド | プライスレス | 友達みんなで楽しんでほしい |
参考合計予算(合算) | 87,750 |
昇降式テレビ台
“テレビ高”をベストポジションへ
テレビサイズの多様化と同時にちょっとした問題も出てきました。それは、テレビの設置高が使用者に合っていないという問題です。テレビの最適な設置高は、環境によってまったく異なります。ざっくり言うと、自分の視線に合うように、大きいテレビは低めに、小さいテレビは高めに置くと良いのですが、このことを意識できている人は少ないようです。
そこで提案したいのが昇降式テレビ台。画面サイズやよく座る位置を基準に、柔軟にテレビの設置高を調整できるようになります。うまく活用して、目や首にやさしいテレビ環境を作りましょう!
もちろん個人差はあるのですが、まっすぐ視線を伸ばした先にテレビ画面の上半分がくるぐらいの高さが理想です。テレビのサイズだけでなく、「何に座るか」も最適な高さを決める重要ポイントです。
ゲーミング座椅子で40インチの大型テレビに向かうときは、テレビ台をなるべく低く調整するのがよいでしょう。
※常に画面を見上げる体勢になると首を痛めてしまうかもしれません。
時代は座布団から
「ゲーミング座椅子」へ
身体の柔らかい子ども時代ならいざ知れず、大人になった僕たちが、固い床に座ったり、薄い座布団の上で長時間ゲームをするのは苦痛です。かと言って、寝転がったままではプレイに集中できない、ソファを置くには部屋が狭すぎるなど、「どこに座るの?」問題は意外と根が深いもの。
このような現状を打破すべく、僕たちが考えたのが「ゲーミング座椅子」。テレビと相性のよい “低い位置” に座ったまま、快適にゲームを楽しめる機能を満載したゲーマーのための座椅子です。
ゲーマーが痛めやすい首と腰に、独立した大型クッションを装備しています。
リクライニングで細かく姿勢を調整できるのが強みです。
レトロハードを機能的にディスプレイ
「ゲーム機収納ラック」
スマホやPCのオンラインゲームが増加した現代とは異なり、90年代は、少数の有力ゲーム機が広く普及している時代でした。体感的にも1~2台の有名ハードを長く使い込むゲーマーが多かったように記憶しています。みんな同じゲーム機を持っているので、カセットやコントローラーを持って集合するということもよくありました。さて、そんな当時にコレがあれば、もっと部屋がきれいに片付いたろうなあというアイテムがこの「ゲーム機収納ラック」です。4台のゲーム機と2つのコントローラーがビシッとスタイリッシュに収納できます。少年時代の想い出がつまったゲーム機、いつまでも大切に保管したいですね。
キャッチコピーは「すべてはゲーム機のために」。あなたの青春、大切にディスプレイします。
たくさんの想い出をありがとう。いつまでも元気でいてください。
ソフト、カセット、攻略本をきれいに収納
「デスク下ワゴン」
レトロゲーム機あるある。ソフトが散らかる散らかる(笑)。ゲームに熱中するあまり、入れ替えたソフトは出しっぱなし。虚弱体質なディスク型ソフトは読み込み不良を起こし、タフに見えるカセット型もホコリまみれで接触不良…ダウンロード型ゲームではあり得ないトラブルに悩まされたものです。ゲームソフトの収納、これ大事です。ここでご紹介する「デスク下ワゴン」は、本来、デスク下のデッドスペースに設置する収納として開発したものです。ですが、そのサイズ感や、傾斜付き棚は、ゲームソフトの収納にもぴったり。ゲーミング座椅子に座ったままでも取り出しやすい高さもポイントです。長らく買っていなかった攻略本を立ててみるのもいいのでは?
漫画なら約80冊収納できます。ゲームの待ち時間に読む漫画も鉄板のエンターテイメントでしたよね。
デスク下ワゴンにディスク型ソフトを(左)、別売のスリムサイドワゴンにカセット型ソフトを(右)収納した例。
ゲーミングフレンドは永遠のプライスレス
みんながオンラインでゲームをやるようになった現代。自宅にいながらにして世界中のゲーマーと同時プレイができるのは便利なことこの上ないですが、いっしょの空間で遊ぶからこそ生まれる「絆」みたいなものが希薄になってしまったようにも思います。たまにはゲーミングフレンドを部屋に集めて、みんなでゲームしませんか?
90年代テレビゲーマーの醍醐味はコレ!幸せだったあの頃。久しぶりにみんなでゲームしようよ!
ブランドコンセプト
デスク “秘密基地化” 計画
子供の頃、ヒーロー番組に出てくる秘密基地に憧れました。大量のモニターや用途不明のレバーとスイッチに囲まれた空間に胸が高鳴りました。
夏休みの自由研究は、「さいこうのひみつきち」。ダンボールで学習机の魔改造に明け暮れました。母や先生(女性)にはまったく共感されませんでしたが、そこには男児のロマンがありました。受験を控えた高3の冬は、机を押入れに移動して個室化し、ネトゲに狂った大学時代は、本棚で四方を囲った“コックピット型コタツ”が生活拠点でした。
気づけば、デスクの秘密基地化は、ちょっとしたぼくのライフワークになっていて、この素晴らしさを他の人にも伝えていきたい、とさえ考えるようになりました。
こうして生まれたのがBauhutte(バウヒュッテ)の“ゲーミングデスク”シリーズです。秘密基地型デスクともっとも相性が良いと思われるゲーマーを対象に、最高のデスク環境を作るアイテムの企画開発・その活用法の普及に尽力しています。
私たちが掲げる大切な理念が3つあります。
1 日本人に特化したサイジング
チェアでは低座面構造を、デスクでは天板の昇降機能を採用しています。欧米人と比べ、小柄な日本人に配慮した設計で、簡単な操作で最適な作業ポジションに調節することが可能になっています。
2 「俺、囲われているな!」という感覚
トイレの個室などの狭い空間で、謎の安心感や高揚感を覚えた経験はありませんか?この感覚を再現するため、「囲う系」のオプションに強くこだわっています。例えば、両脇に設置する小型のL字デスクや、デスクの上に載せるデスクラックなどがそうです。収納家具として機能しながらも、秘密基地感を演出する「壁役」をこなします。
3 現実的な価格設定
このページで紹介したレイアウトは、おおよそ10万円あれば構築できるものばかり。10万円一括ではなく、毎月少しずつオプションを買い足してゆくスタイルです。満足度の高い環境を作るには、安物ではいけない。しかしながら、現実離れした高価格ではいつまでたっても手が出せない。品質と価格のバランスを試行錯誤した結果にたどりついたのが、この「オプション買い足し→フルセット10万円」の設定です。「学生がバイトをしながら、半年かけて理想のデスク環境を目指す」…最高のゲーミングデスクを模索するプロセスをお楽しみください。