レム睡眠、ノンレム睡眠とは?
違いを理解して良質な睡眠を取ろう!

あなたがこのページにたどり着いたということは「レム睡眠」「ノンレム睡眠」という言葉は聞いた事があるのではないでしょうか。
このページでは、「レム睡眠」「ノンレム睡眠」について詳しく解説していくと共に、 最終的にノンレム睡眠を増やす方法まで掲載しています。
この記事を読んで「レム睡眠」「ノンレム睡眠」がいったいどのような睡眠なのかを理解し、あなたの生活に取り入れることが出来れば幸いです。
是非最後まで読み進めてください。
睡眠の状態には種類がある?
「レム睡眠」「ノンレム睡眠」ということは、睡眠に種類があることなのでしょうか。
そうなのです、あなたが就寝してから眠りについた後、睡眠状態に入るのですが、それには2つのパターンが存在し、睡眠が成り立っているのです。
それが、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」なのです。
それでは、いったい「レム睡眠」、「ノンレム睡眠」とはどういった睡眠状態のことを指すのでしょうか。
レム睡眠、ノンレム睡眠とは?
レム睡眠は「Rapid Eye Movement」の頭文字「REM」からくる記述で、「急速眼球運動睡眠」とも呼ばれます。「REM睡眠」とも表記されます。
それとは対照的に、ノンレム睡眠は「Non-REM sleep」と記述され、「急速眼球運動を伴わない睡眠」とされています。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
レム睡眠とは
レム睡眠とは、前述したように「急速眼球運動睡眠」とも呼ばれます。
レム睡眠中の心拍数、呼吸数は増加して不規則になり、呼吸は浅くなります。
名前の通り、急速な眼球運動(目玉がきょろきょろ動く)を伴い、また、骨格筋(抗重力筋)の筋活動の低下が特徴的です。
レム睡眠は脳が目覚めかけているが、身体が眠って運動機能が制止している状態だといわれています。つまり、一見眠っているように見えても、脳が覚醒している状態なのです。
夢を見るのも、レム睡眠の時が多いとされています。
また、レム睡眠は、記憶や感情に深くかかわっています。
レム睡眠時、身体が眠っている状態なので、脳から身体に指令を送る必要がありません。
そのため脳だけが機能し、記憶や感情などの情報を整理し、脳に定着させたり、いらない情報を消去したりと、効率よく行ってくれるのです。
同じ記憶学習を繰り返して行い、途中で睡眠をとらせる実験を行った結果、レム睡眠の割合が多いほうが、記憶していた割合も多いという結果もあるそうです。
レム睡眠まとめ
- ・急速な眼球運動(目玉がきょろきょろ動く)
- ・骨格筋の筋活動の低下(一見眠っている)
- ・脳が覚醒している
- ・心拍数や呼吸数増加し不規則
- ・呼吸も浅い
- ・夢を見ることが多い
- ・記憶や感情の整理を行う
レム睡眠、わかっていただけたでしょうか。
次に「ノンレム睡眠」を説明します。
ノンレム睡眠とは
ノンレム睡眠中は心拍数、呼吸数は安定し、深くゆったりとした呼吸になります。
ぐっすり眠っている状態であるため、多少の物音や、軽く揺さぶられたりしても目覚めることはありません。ですので、ノンレム睡眠状態の人を無理やり起こしても、脳が休止している状態から活動を始めるまで、多少時間が必要とされ、寝ぼけている状態になってしまいます。
ノンレム睡眠は入眠直後にあらわれます。
ノンレム睡眠の中にもステージがあり、浅い→深いまで3~4段階に分けられます。
もっとも深い眠りを得られるのが最初の1~2ステージで、日本の平均睡眠時間、約7時間30分の内の、前半3時間の間にノンレム睡眠(深い眠り)に達することが出来れば、脳も身体も休めることができ、ぐっすり眠れた満足感を得ることが出来ます。
また、ノンレム睡眠時にもっとも分泌されると言われる、成長ホルモンは、成長や疲労回復、皮膚や細胞の修復などを行ってくれます。
睡眠不足の時に、お肌の調子がよくないと感じる時があると思います。それは、ノンレム睡眠に到達できず、成長ホルモンが十分に分泌できていない可能性があります。
意外かもしれませんが、寝返りをうつのも、レム睡眠(浅い眠り)の時ではなく、ノンレム睡眠(深い眠り)時なのです。
ノンレム睡眠まとめ
- ・目玉がきょろきょろ動かない
- ・脳も身体も眠っている深い眠り
- ・心拍数や呼吸数が安定
- ・浅い→深いまで3~4段階のステージがある
- ・成長ホルモンが分泌。疲労回復、細胞の修復を行う
- ・寝返りをうつ
寝返りをよくうつほうが、身体への負担が少なく、腰痛になりにくいと言われています。
腰痛に最適な寝方を詳しく知りたい方は、寝起き腰痛にならないための方法をまとめた、下記記事も合わせてご覧ください。
腰痛に最適な寝方はこれ!寝起き腰痛にならないための3つの方法レム睡眠、ノンレム睡眠の違いがわかっていただけたのではないでしょうか。
レム睡眠は浅い眠り、ノンレム睡眠は深い眠りと言えます。
では、夜に就寝してから朝目覚めるまで、レム睡眠だけ、もしくはノンレム睡眠だけの日があるのでしょうか。
眠りについてから、ノンレム睡眠だけを取ることができたら身体も休まり、目覚めも良さそうですね。
実は、レム睡眠、ノンレム睡眠は密接につながっており、夜寝てから朝起きるまでに、レム睡眠とノンレム睡眠を行ったりきたりしているのです。ではその周期を見ていきましょう。
睡眠には周期がある(ウルトラディアンリズム)
睡眠には、睡眠周期(ウルトラディアンリズム)があります。
そのサイクルは1周期約90分~120分。
レム睡眠とノンレム睡眠で構成されており、その内訳は、レム睡眠が約60~80分、ノンレム睡眠が約10分~30分ほど続いて1つの睡眠周期(ウルトラディアンリズム)が終了します。
この睡眠周期が4~5回繰り返され、1晩の睡眠時間の約6~8時間と言われています。

寝起きの目覚めがいいのが、睡眠周期(ウルトラディアンリズム)の終了時期にあたる、レム睡眠の後半と言われています。毎朝気持ちよく目覚めたい場合、睡眠時間を90分周期に合わせて逆算し、就寝すれば、ぐっすり眠れた満足感を得る事ができます。
しかし、生活リズムは崩れやすく、就寝時間が遅くなったり、飲酒していたりといろんな要因で睡眠周期がズレてしまい、実践はなかなか難しいようです。
睡眠周期(ウルトラディアンリズム)を意識して、毎日睡眠時間をしっかり確保して、規則正しい生活を送る習慣をつけることが大切です。
睡眠と自律神経の関係
交感神経
交感神経は、主に昼間活発に仕事や運動、緊張などするとき活発になっており、心拍数を上昇させたり血管を収縮させたりと、身体をアクティブにし、激しい活動を行っているときに活性化している。
副交感神経
交換神経とは逆に、副交感神経は、ゆっくりリラックスしたり身体を休めたりするときに活発になっており、心拍数を下げ、血管を拡張させる等、身体をリラックスさせる動きをつかさどっています。
つまり、就寝する時間に合わせて、副交感神経の働きを高めて上げることで、正しい睡眠周期(ウルトラディアンリズム)を実践でき結果、質の良い睡眠を得る事ができるのです。
「レム睡眠とノンレム睡眠の違い」、「睡眠周期(ウルトラディアンリズム)」、「睡眠と自律神経の関係」はなんとなくわかっていただけたのではないでしょうか。
良質な睡眠をとる方法
それでは、結局のところ良質な睡眠をとるためには、具体的に何をすればよいのでしょうか。
前述したように、良質な睡眠をとるためには、就寝前に副交感神経の働きを高める必要があることがわかりましたね。
良質な睡眠をとる方法の流れ
- 就寝前に副交感神経の働きを高める
- ↓
- 正しい睡眠周期(ウルトラディアンリズム)
- ↓
- 良質な睡眠
ここでは、副交感神経を活発にする方法を6つ掲載しています。
ぜひ、参考にしてください。
1.ゆっくり呼吸する
ゆっくり呼吸することで、いつでもどこでも副交感神経を優位にすることができます。
睡眠前にゆっくり呼吸をして、自分のペースを整えましょう。
腹式呼吸は、交感神経を抑え副交感神経を刺激し、活発化してくれます。
ゆっくりと腹式呼吸をすることで、気持ちが落ち着きリラックスした状態になり、良質な睡眠をとる準備ができるでしょう。
2.お風呂に浸かる
36℃~40℃程度のぬるめのお湯に浸かことで、副交感神経が活発になり、リラックス状態になります。熱いお湯での入浴は交感神経が活発になってしまいます。
シャワーで済ますことなく、毎日お風呂に浸かることをおすすめします。
3.喫煙をやめる
タバコを吸うと「リラックスして落ち着く」という愛煙家の方もいおられます。
喫煙することで、副交換神経が活発になってリラックスできているのでしょうか。実際はそうではありません。
タバコを吸うと、肺を通じて体内の受容体へニコチンが運ばれ結合します。その刺激でアドレナリンが分泌されます。アドレナリンは、血圧、体温を上昇させるため、交換神経が活発になってしまうのです。喫煙は就寝1時間前までにしておきましょう。
タバコを吸って落ち着く人、それはニコチン依存の可能性が高いといえます。
4.間接照明を活用する
光の強い照明はその刺激によって、交感神経を優位にしてしまいます。
直接目に入ることのなく、交感神経を刺激しない間接照明を活用しましょう。
間接照明のあるお洒落なホテルやカフェに行くと、リラックスして落ち着いた気分になった経験のある方も多いのではないでしょうか。
就寝前に、やわらかく温かみのある間接照明でリラックスして過ごし、副交感神経を活発にさせましょう。就寝時間の3時間くらい前からすこしづつ室内を暗くしていくとよいでしょう。
5.スマホやパソコンを控える
スマホやパソコンから発せられる、明るく強い光ブルーライトによって交感神経が活性化されてしまいます。また、テレビと違い、スマホやパソコンは能動的に操作するものであるため、さらに交感神経を刺激してしまうのです。
ブルーライトは睡眠ホルモンとも呼ばれる「メラトニン」を減少させるといわれています。スマホやPCは同じ姿勢で長時間操作することも多いため、筋肉がリラックスできず、硬直状態になりやすいのです。
6.アロマの香りでリラックス
アロマの香りは呼吸をスローにしてくれるといわれています。
特にラベンダーの香りは副交感神経を活性化し、スムーズな入眠を促してくれます。ノンレム睡眠を助ける効果もあると言われています。
好きな香りを嗅ぐことで、副交感神経の活性化させるきっかけとなり、脳の視床下部にリラックスや幸福感を感じさせてくれます。
その幸福感がリラックスした安眠、快眠につながるのです。
良質な睡眠をとるには、まずは就寝の2~3時間前にはリラックスして、副交感神経を活性化することが大切なのです。ぜひ実践してみてください。
まとめ
いかがでしたか、今回は、レム睡眠とノンレム睡眠の違いについて書かせていただきました。
たかが睡眠、されど睡眠。奥が深いですね。
この記事を読んでいただいたあなたの睡眠が、質の良い睡眠になれば幸いです。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。