液タブ派も板タブ派も!
絵師用最強デスクレイアウトの作り方
絵描きでよく使用するペンタブは板タブと液タブの2種類があり、それぞれ描き方や体勢がまったくもって異なります。それなのに、デスクレイアウトがほとんど同じ…。
ちょっとまってください。それは果たして最適レイアウトと言えるのでしょうか。板タブ絵師には板タブ絵師に最適な、液タブ絵師には液タブ絵師に最適なデスクがあるはずです。
このような現状を踏まえこの記事では、弊社(Bauhutte.jp)が展開するゲーミング家具を使いながら、板タブ派と液タブ派のそれぞれの絵師の描く体勢や、ペンタブの特徴を最大限に活かした、絵描き向けの最強作業環境をご紹介します。 これらを参考に、あなただけの最高の絵描きデスク環境を作り上げてください。
クリエイト用デスクはデバイス能力を最大限引き出す型に
1. 板タブ絵師なら寝ながらアートデスク
板タブ派の絵師だからこそ可能な、寝ながらイラストを描けるアートデスクレイアウト。 板タブには液タブにない「モニターをみていれば、描く姿勢はどうでもいい」という最大の利点があります。その利点を最大限に活かして、今までのペンタブの使い方から脱却した寝ながら絵師になりましょう。 寝ながら描くことで肩の力を抜いて、モニターと目の距離も開けたまま好きなだけ絵描きを堪能することが可能です。 キーボードスライダーを設置すればショートカットも触れる上、Joy-ConなどのデバイスをBluetoothで接続してキーを設定すれば、寝たまま絵描きがグンと楽になることでしょう。
「寝ながらアートデスク」のキモは、何と行ってもデスク下に潜むオットマンとロングモニターアームです。 一般的なモニターアームよりアームが長く、ポールが高ことで、27インチのデュアルモニターにも対応できるので、広い可動域でMy絵描きポジションを設定できます。 オットマンワイドはデスク下のスペースの占領を最低限に、寝ながら描く時の姿勢を究極の脱力に誘います。 また、モニターを1枚縦に設置することでメインモニターを正面に持ってくることができ、縦置きモニターでツイッターを監視しながら描くことも可能です。
基本アイテム 参考価格 ロングモニターアーム BMA-200N 17,020 昇降式PCデスク(木目) BHD-1200M-WD 22,150 ゲーミングチェア G-550 34,500 昇降式L字デスク(木目) BHD-670H-WD 12,400 ゲーミングオットマンワイド BOT-700 15,900 デスクごとチェアマット BCM-160 7,450 キーボードスライダー(木目) BHP-K70-WD 9,800 フルセットの参考予算 113,520 2. 液タブ絵師ならクリエイターズデスク
液タブ派の絵師が必ずといっていいほど悩まされる、デスクの奥行き問題を解決するデスクレイアウト。 モニター台として活用している「エクステンションデスク」で、天板の奥行きを25cm分拡張しています。大型液晶タブレットを乗せても余裕の、ゆったりとした作業スペースを確保することが可能です。
「エクステンションデスク」は、天板下に大容量の収納棚を搭載しています。PCや液タブなど、複数のデバイスでごちゃつきがちな絵師のデスク周りの配線を、すっきり隠して収納するのに便利です。
基本アイテム 参考価格 エクステンションデスク BHC-1400H 28,800 SAチルトデスク BHD-1200SAC 59,200 ゲーミングソファチェア2 G-370 36,800 ロングモニターアーム BMA-2GS 25,600 スクリーンラック BHS-1025SR 26,400 フルセットの参考予算 159,840 3.(おまけ)アナログ絵師にはチルトデスク
手描きにこだわるアナログ派は、デスクに傾斜をつけて楽な姿勢で作業に取り組めるよう工夫すると良いでしょう。「SAデスクチルトデスク」は、天板の高さ調節に加え、最大90度までの無段階チルト機能を搭載。絵が描きやすい角度に調節することはもちろん、猫背対策にもおすすめです。視線に対して平行にキャンバスを保持することができるので、遠近感が狂いにくくなるというメリットも。
※アナログでの作業時は、画板など下敷きの使用を推奨します。
絵師とゲーマーに必要なデスクは全く違う
筆者はもともとゲームを嗜むゲーマー寄り体質でしたが、アートイベントに影響されてから絵描きを始めました。 そして絵描きを始めて痛感したことがありました。それは今までゲームをする上では快適だったはずなのに「デスクがとにかく狭い」ということ。
ゲームをしていたデスクのまま、板タブを購入して絵描きを始めたのですが、ペンタブレットというデバイスがデスク上に1つ増えただけなのに、仕舞い場所にも苦労する始末です。
そしてそのままデスクレイアウトを変えず、板タブ絵師を数ヶ月続けていった後に液タブ絵師へ転身しました。 10inchから15.6inchになり、当然余計にデスクが窮屈に…。 液タブになると常に設置する必要があるためどうしようもなくなり、キーボードを液タブの裏側に回しておいて、必要なときだけ手前に出す。 もしくは、液タブの上にキーボードを載せてタイピング…。
こんな経験をしたことがある絵描きさんも多いのではないでしょうか。
これをなんとか解決して、かつ快適なデスク環境を無理なく提案していきたいと考え、ゲーミングデスクならぬ、クリエイターズデスクが生まれました。
3DCGの制作や2Dアートやイラストを趣味に、もしくは仕事としている方々へ向けた最高のデスク環境の普及に尽力していきます。
絵師専用デスクの構築に必要な要素は3つ
1 日本人に特化したサイジング
チェアでは低座面構造を、デスクでは天板の昇降機能を採用しています。欧米人と比べ、小柄な日本人に配慮した設計で、簡単な操作で最適な作業ポジションに調節することが可能になっています。特にチェアでは女性の方が欧米人サイズを使用すると足が床につかないこともしばしば、血流が悪くなり足のむくみを引き起こすので注意が必要です。
2 行き場のないデバイスを作らない空間づくり
絵師はペンタブレット以外にも、参考書やKindle用のタブレット、フィギュアなど、ゲーマーと比べて大きな物をデスク上に置く機会が多いのではないでしょうか。デスク上にものが多くなってくると、もともとそこに置いてあったデバイスの上にかぶせて置いたり、移動させたりすることになりストレスが溜まってしまいます。そのため、デバイスを移動させずに済むような効率的な作業環境を整えることが必要ではないかと考えました。現在の絵描き用作業環境に合わせて、お好きな製品を組み合わせてみてください。
3 現実的な価格設定
このページで紹介したレイアウトは、おおよそ10万円あれば構築できるものばかり。10万円一括ではなく、毎月少しずつオプションを買い足してゆくスタイルです。満足度の高い環境を作るには、安物ではいけない。しかしながら、現実離れした高価格ではいつまでたっても手が出せない。品質と価格のバランスを試行錯誤した結果にたどりついたのが、この「オプション買い足し→フルセット10万円」の設定です。「学生がバイトをしながら、半年かけて理想のデスク環境を目指す」…最高のゲーミングデスクを模索するプロセスをお楽しみください。
【おまけ】 絵描きが知っておくべきデスク選びの常識
世の中には無数のデスクが存在します。予算、機能、サイズ、デザインなど様々な評価基準がありますが、快適なゲーミングデスクを作るために絶対に覚えておいてほしいポイントがいくつかあります。最後にこれをまとめて、この記事を締めることにします。
1. 奥行きにも余裕のある天板サイズを。
絵描き専用デスクとして24インチ以上のPCモニターと、15インチ以上のペンタブを置きたいのなら、横幅は100cm、奥行きは60cm以上の天板サイズが必須です。奥行き80cmが理想ですが、なかなか種類がありません。そんな時のためにモニターアームやデスクラックを付け足しして、モニターを浮かせてスペースを確保するのもありでしょう。横幅も広いタイプを使うことでデュアルモニターに対応でき、ペンタブからキーボードを横に逃がして使用することも可能です。
2. 耐震対策がしっかりなされたデスクを選ぶ。
地震のことではありません。特に1万円以下の格安デスクで注意したいのが、天板がグラグラ揺れて安定感がないという問題です。デスクは高価なデバイスを格納する「城」のような存在ですから、安全面にも気をつけましょう。
3. キーボードスライダーにご用心。
絵描きをする上でも便利そうに見えるキーボードスライダーですが、スライダーが小さい、グラつく、など不安要素もあります。また、キーボードを収納しながらの操作には少し慣れが必要です。しかし、レビューをしっかり呼んでぐらつきのないスライダーを設置すれば、天板の作業領域はグンと広くなりますよ。
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